毎度、お世話になっております。
今回も忙しくする日本人の皆様へ、台湾・日本に関連したニュースや、海外引越にかかわる情報をご紹介させていただければと思います。
よろしければ、ご一読していただけましたら幸いでございます。
さて、スイスに拠点を置くビジネススクール・IMD(International Institute for Management Development) が毎年発表している「世界人材ランキング」というものがございます。
その2023年度版が、先日発表されましたが、日本のランキングは昨年よりも2ランク後退した43位という厳しい結果となりました。
しかしながら、今回の結果は本当に日本の人材力が落ちてきていることを意味しているのでしょうか?
本日はこちらに関して深堀させて頂きます。
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日本の労働環境は外国人材から見て魅力的でない
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上記に紹介したランキングは、各国の経済における人材競争力を下記のようなアンケート内容から評価するもので、日本では大企業のエグゼクティブを対象にアンケートを実施しています。
(1)労働環境への投資と開発
- 教育システムは国際的な基準に適合していますか?
- 教育システムは労働市場のニーズに応えていますか?
- 企業は従業員の教育や訓練に十分な投資をしていますか?…など
(2)国外の人材を引きつける魅力
- 外国人や移民が働きやすい環境が整っていますか?
- 高度なスキルや能力を持つ人材が引き付けられていますか?
- 高い生活水準や生活品質が保証されていますか?…など
(3)人材が持つ技能や能力といった人材活用の準備度合い
- デジタル技術やICTインフラが発展していますか?
- デジタル技術やICTインフラを活用したイノベーションが促進されていますか?
- 科学的研究や技術開発に十分な投資をしていますか?…など
上記の設問内容をよくよく見ると、この世界人材ランキングは「外国人からみた日本企業で働く環境への評価」だと分かるかと思います。
なので決してこのランキングが意味していることは、日本人の人材力が落ちているというわけではありません。
確かに、まだまだ先進国からの外国人が働きやすい環境になっていないことは納得します。
最近はブルーカラーの人材は発展途上国から、ホワイトカラーの人材はまだ日本国内で補ってきたように見受けられますが、少子化で人材不足はさらに悪化すると思います。
今回のランキング結果によると、「管理職に十分な国際経験があるか」や「優秀な外国人材に日本を魅力に感じてもらえているか」などの面で評価が低かったそうです。
ブルー/ホワイトカラーの外国人材はもちろん、役員や経営に関わる高度な外国人材にも日本に来てもらうには、このランキングの結果を真摯に受け止めて、改善する必要があるのかなと思いました。
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世界人材ランキング、日本は“過去最悪43位”に転落…「管理職の国際経験」は64カ国で最下位
参考: https://www.businessinsider.jp/post-275601
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ふと、このランキングに関するニュースが言いたいことは何かと考えたときに、
もしかしたら「外国人はもっと日本で働きたいから、いい加減もっと外国人を考慮した環境にしてよ」という気持ちの裏返しなのかなと思ってしまいました(笑)
外国人が日本に流入することを良く思わない方もいるかもしれませんが、
日本に足らない部分を補う形であれば、私としては大歓迎だと思います。
さて、いかがでしたでしょうか?
それでは今回はここまで