毎度、お世話になっております。
クラウンライン台湾の岡和田です。
今回も忙しくする日本人の皆様へ、台湾・日本に関連したニュースを、
ご紹介させていただければと思います。
よろしければ、ご一読していただけましたら幸いでございます。
以前のメルマガで、台湾がリサイクル大国であるとお伝えいたしましたが、
先進国だけでなく、企業も環境負荷低減についての対応に取り組んでいます。
環境問題の際に、何かと目の敵にされるプラスチック製品ですが、
グローバル企業のいくつかは、2025~30年前後に再生原料使用比率を劇的に高めることを計画しているようです。
コカコーラ:2025年までに全ての包装材に使う再生原料の割合を25%目標へ。2030年の目標値は50%。
アディダス:2024年から靴・衣類などすべての製品生産にリサイクルプラスチックだけを使う
また、ペプシコ(25%)、ネスレ(30%)、ユニリーバ(25%)、ロレアル(50%)、P&G(50%)、エスティローダー(最大100%)と、大手企業が2025年を基準に上記の目標値を提示しました。
※台湾も2030年までに使い捨てプラスチック製品を全面禁止する予定
このプラスチックの排出を減らし、作られたプラスチックはリサイクルすることを「プラスチック循環経済」とも呼ばれますが、
確かに流行りもののトレンドみたいに、国も企業も一斉に動き出している感じはします。
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変化せねば淘汰される [KWレポート] プラスチック循環経済 (1)
▼参考: https://news.yahoo.co.jp/articles/c486f46b777b6e42e862f56c32a9f714e64f5731
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さて今回のメルマガでは、台湾の企業で循環経済への取り組みを行っている企業を調べてみました。
これまでの既成品にはない、新しいデザインやアイデア・質感など感じることが出来るかもしれません。
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知られざる台湾のエコな企業
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台湾では日本と同じように、リサイクル文化が根付いていますが、
2016年の蔡英文首相が就任演説の際には循環経済への移行も宣言しています。
また2019年には台湾の経済部が「Taiwan Circular Economy 100( TCE100 )」を設立するなど、官民一体となった取り組みが進められているようです。
では具体的にどのような循環経済を意識した企業が台湾にあるのでしょうか?
調べたら意外にもたくさん出てきました。
<Miniwiz(小智研発)>
ミニウィズは台湾に本社を置く材料リサイクルテクノロジー企業。
廃棄物やリサイクル可能な素材を使用して持続可能な建築材料や製品を開発している。
世界初のモジュール化した隔離病室「MAC Ward」や、世界で初めて廃棄物だけを再利用した、モジュール化サステナブル建築「EcoARK」など。
https://toyokeizai.net/articles/-/679595?display=b
<TPCreative>
電力会社「台湾電力」の社内ベンチャー「TPCreative」。
電気設備の廃棄物として町中にある緑の変電箱の板を型抜きして作った鍋敷、そして火力発電所の灰という廃棄物で作ったコースター、ダムの浚渫泥で作ったコースターなど。
公的機関の電力会社がこうした取り組みを行うのは世界的に見ても珍しいという。
https://www.facebook.com/Taipower.Creative.TPCreative/
<Essence Design & Craft>
台湾の工業デザイナーが竹細工に魅了されて立ち上げたブランド「Essence Design & Craft 」。
台湾や東南アジアの伝統的な竹細工の技術が現代の生活スタイルに合わせてアレンジされている。
https://www.facebook.com/essencedesigncraft/
<Hibāng>
大手スマホメーカーのデザイナーが立ち上げたアイウェアのブランド「Hibāng」。
廃棄漁網をアップサイクルし、世界初となる100%回収再生可能アイウェアを開発販売している。
https://www.facebook.com/Hibang.tw/
<春池玻璃>
新竹に工場を構える創業50年余の台湾のガラスメーカー「春池玻璃」。
リサイクルガラスによる建材「“AH” Lightweight Insulation Block」の開発や、リサイクル工場へのDX導入、台湾内外のクリエイターらとともにリサイクルガラスの新たな可能性を探る「W Glass Project」など、社内外で幅広く活躍している。
春池玻璃は台湾最大規模のガラス回収工場を保有しており、年間の回収量は10万トン、台湾の回収総量の7割を占める。
https://toyokeizai.net/articles/-/679595?page=4
<Ecomax>
Ecomax社は1968年に台湾で設立され、PETボトルからリサイクル繊維(PETSPUN®)を生産することに成功した小型ファミリー企業。
台湾ではEcomax社が環境に優しい再生可能生地を開発した最初の会社だそう。
https://www.taiwan-panorama.com/ja/Articles/Details?Guid=18afcf9f-886d-404b-ad31-2adfbe0c2b61
<Singtex>
Singtex社は、再生ポリエステル繊維とコーヒーグラウンド(コーヒーの抽出後の残渣)を組み合わせた環境に優しい繊維「S.Café®」を開発しました。
この繊維は速乾性や防臭性を持ち、廃棄物の再利用と環境負荷の低減に貢献しています。
https://www.gizmodo.jp/2022/12/261439-costory-singtex-protector02.html
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台湾のサーキュラーデザインの今。台湾デザイン研究院・院長に聞く
▼参考: https://ideasforgood.jp/2022/11/21/tdri-circular-design/
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日本にも環境負荷を考えた企業やプロジェクトなどありますが、台湾のは見ていて「スタイリッシュでカッコいい!」と感じてしまいました。
環境に良い製品の問題が、どうしてもコストが増えて値段が高くなるところだと思います。
しかし、環境にやさしいだけでなく、機能性もあって、デザインも良くて、価値があると消費者に思わせることができれば、もっと環境にやさしい製品や企業が社会に広がるのかなと思いました。
さて、いかがでしたでしょうか?
それでは本日はここまで