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2023年の台湾有事について考える2023.02.10

先日、2/6未明にトルコ南部にてマグニチュード7.8の大きな地震が発生しました。

 

現在も真冬の寒さの中、懸命な救助が続けられていますが、
亡くなられた方々と  ご遺族にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

さて、本日も普段忙しい赴任者のために少しでも役に立つニュースや情報をご紹介させていただきます。

今週は一時期より少し落ち着いたかのように思える台湾有事について各国の思惑を深堀したいと思います。

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台湾有事は起こりえるのか?
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米NBCニュースは1/27、2025年までに台湾有事が起こり得ると警告する文書を、

米軍幹部が関係部署に送付されたことを米国防総省は認めました。

 

文書の内容は、沖縄・台湾・フィリピンを結ぶ第一列島線内に、統合機動部隊を配備するなど準備を急ぐよう指示するもので、文書は嘉手納基地の所属部隊にも送られていたようです。

 

ただし米国防総省は「中国に関する国防総省の見解ではない」と否定しています。
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▼参考:「2025年までに台湾有事が起こり得る」米軍幹部が内部文書

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1096274
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一方で、国際政治上の危機分析を専門とする米調査会社ユーラシア・グループ※は2/4までに、
2023年の「十大リスク」をまとめた報告書を公表しました。

※世界99か国で調査を行う世界最大の政治リスク専門コンサルティング会社

ウクライナ侵攻を続けるロシアや、長期支配体制の習近平国家主席などを上位に挙げています。
一方、いわゆる台湾有事については、米中両国が相互に経済依存関係を深めていることなどから、
ランク外の「リスクもどき」に分類。少なくとも今年中は起こり得ないと分析しています。
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▼参考:台湾有事は「リスクもどき」米調査会社

https://news.yahoo.co.jp/articles/ef2c84a1c7416920cd3454efc28e25c3941af379
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政府機関やメディアでは、台湾有事のことを煽る報道ばかりあったので、
逆にリスクなしと言い切る調査機関があって少し安心しました。

日本の友人や、取引先の方にも「台湾は大丈夫ですか?」などと何かと心配されるので、
やはり台湾有事を煽るばかりの報道姿勢には少し疑問も感じます。
(防衛費捻出のためにあえてやっているのかもしれませんが…)

 

 

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24通りに及ぶ日米台の戦闘シュミレーション
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2023/1/9、アメリカのシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」が台湾有事を想定した机上演習について報告書を発表しました。

机上演習は、第3期習近平体制が終わる前年の2026年、中国軍の台湾本島上陸を想定されました。

シミュレーションとして、アメリカ軍や自衛隊の関与の度合いに応じ、約1カ月間に及ぶ中国軍と日米台の戦闘シナリオを24通りに設定したそうです。

大半のシナリオで、米日台側は台湾防衛に成功しましたが、各国の被害はどれも甚大だったとのこと。

 

また、元共同通信社で香港、モスクワ、台北各支局長を務めたこともある岡田充氏によると、
『結局のところ世界第1位から3位までの経済大国が総力戦を展開する「台湾有事」には、
勝者も敗者もない悲惨な結末が待ち構え、割に合わない選択である』と指摘しています。

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▼参考:台湾有事で日米が中国に打ち勝つ「4条件」とは何か

https://toyokeizai.net/articles/-/646621
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今までの歴史を振り返ってみて、被害を受ける国民であり、国民は得をしないとわかっているのに、
各国が着々と「もしものための戦闘準備」をしています。

個人的には、万が一の起きるか起こらないか分からない有事のために巨額のお金をつぎ込むなら、
現在、目の前で実際に困っている国民にそのお金を使ってほしいと思います。

さて、いかがでしたでしょうか?
それでは本日はここまで

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