皆様、毎度お世話になっております。
今週も忙しい駐在員の方のために、
気になった話題を深堀してお伝えできればと思います。
台湾もすっかり寒くなってきましたが、皆さん自宅でゆっくり過ごす方も多くいらっしゃるかと思います。
今週は特にサッカー日本代表の対クロアチアとの試合がありましたが、
自宅やスポーツバーで家族・友達と一緒に熱くなった方も多いかと思います。
(私も日本のPK敗戦後の選手インタビューで不覚にも泣いてしまいました…)
ちなみに台湾地区の放送代理店を務めるELTA TV(愛爾達)によれば、カタールW杯初週の視聴成績は18年のロシア大会に比べて8%も増加したそうです。
さらに広告収入は11/30までに東京五輪の17日間の累積収入を上回ったそう。
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▼参考:サッカーW杯 台湾でも熱 視聴伸長、夜間デリバリーも増加
https://japan.focustaiwan.tw/economy/202212060001
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さて、今週の深堀テーマは趣向を変えて、台湾サッカーに関して調べてみましたので、興味があればご覧になっていただければと思います。
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台湾サッカーのW杯成績と国内人気
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今回のカタールW杯でサッカー台湾代表の成績はというと、アジア2次予選をグループ最下位で敗退しています。
(ちなみに中国は2次予選を通過し、アジア最終予選にて敗退)
台湾はアジア予選での成績も参加国46か国中24位(FIFAランク125位)と、ワールドカップへの道はまだまだ険しそうです。
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▼参考: FIFAワールドカップ2022アジア 2次予選
https://www.tsp21.com/sports/soccer/wc2022/afc02.html
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台湾での一番の人気スポーツはやはり野球かバスケットでしょうか。
野球の台湾代表も日本や世界で良い勝負をしているので、ご存じの方も多いかと思います。
台湾国内リーグでは日本企業の楽天も参加していますし、最近は球団のチアリーダー人気も話題になっています。
バスケットも2020年にプロリーグが発足しており、今年の11月にNBAからドワイト・ハワード選手が入団し、多くのファンが会場に詰め掛け話題になりました。
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▼参考:台湾で人気のスポーツは?発祥の運動も紹介
https://taiwan77777.com/14889/
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一方、台湾サッカーはプロリーグもまだなく、セミプロのサッカーリーグが存在します。
男子サッカーはワールドカップへの出場経験はなく、女子はワールドカップベスト8が最高でした。
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台湾サッカーの課題と国民性
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台湾の男子サッカーは2010年代前半から、台湾にルーツがある海外の台湾系選手、帰化選手により強化が進み、明るい兆しがみえた時期もありましたが、近年再び停滞気味のようです。
台湾でサッカー解説の第一人者として知られる石明謹さん曰く
「W杯期間中、確かに台湾はサッカーの話題で盛り上がる。でも、それは台湾人がサッカーを見たいわけではなく、何か楽しそうなことをやっているから、とりあえずそれに乗ろうという感覚」だそう。
日本でも似たような部分がありますね。
でもスポーツ観戦も娯楽ですから、しょうがない部分はあると思います。
続けて石さんがその理由を語ります。
「台湾人は負けることが極度に嫌いで、だから勝てそうなところを選んで応援する。そうなると、台湾は応援できない。
それで、皆それぞれにブラジルだったり、スペインだったり応援する。アジア予選ですら台湾人が台湾代表のことを応援しない」
こうした国民性を生み出す背景には、子どもの頃の環境にあると石さんは言います。
「台湾では子どもは勉強第一で、運動なんてやらなくてもいいと考える親が多数を占める。
お金をもうけて成功することが一番。そのためには決して負けてはいけない。」
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▼参考:サッカーW杯に見る日台の文化
https://www.nippon.com/ja/column/g00565/?pnum=2
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そう言えば、今回のW杯の最終予選で惨敗した中国も同じような課題が挙げられていましたね。
超学歴社会の中国で、子供にサッカーを真剣に取り組ませようとする考えが親御さんにはあまりないからだとか。(もちろん他にも色々課題は沢山あると思います)
特に、世界のサッカーレベルは年々上がってきていると言われています。
日本でも子供のころからサッカー漬けで、毎日努力し続けてもプロで活躍できるかわからないという世界です。
現状サッカーのプロリーグもない台湾で、しかも他にプロリーグがある野球・バスケが幅を利かせている中、台湾から将来有望なサッカー選手が出るのはやはり難しいのかなあと思いました。
さて、いかがでしたでしょうか?