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異例の習近平政権3期目に備える台湾2022.10.28

毎度、お世話になっております。クラウンラインの岡和田です。

 

今週も忙しい駐在員様の為に、

最新のニュースを少し深堀して皆さんに届けたいと思います。

 

 

さて、10/22の中国共産党の第20回党大会にて、習近平政権の異例の3期目がスタートしました。

 

最高指導部のすべてが習近平氏に近い人物で固めており、

3期目の任期5年の間に、台湾統一のための新たな動きがあるのではと専門家は警鐘を鳴らしています。

 

今回のメルマガでは、中国のこれからの動向とそれに備える台湾の動きをお伝えいたします。

 

 

┏◆ ≪台湾統一へ加速?≫
┃ 1.習近平“一強”体制からみえる中国の本気度

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さて、皆さん「中国の台湾統一」と聞いてどんな印象がありますか?

私の個人的には、「中国が国内外にパフォーマンス的に言ってるだけ」と思っていました。

 

しかし、ここ最近の「最高指導部の習近平の一強体制」、「胡錦濤前総書記の退席劇」、「起こらないと言われていたロシアのウクライナ侵攻」など、これらの騒がしいニュースを見るにつれて、私も「もしかしたら本当にあり得るかも?」と思えてきました。

 

淡江大学の張副教授氏いわく、今後5年以内には平和統一の実現はないとの見解を示しています。

 

その根拠として、中国が台湾に呼び掛ける「民主協商」の検討や台湾との「一国二制度」の模索さえも始めていない現状に触れ、「どんな方法で平和統一ができるというのか」と疑問を呈しています。

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▼参考: 台湾統一、北京は今後5年で「一定の進展望む」=専門家
https://japan.focustaiwan.tw/cross-strait/202210170005

▼参考: 習近平国家主席が異例の3期目 4期目からその先も視野?
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3fcfda91ad4331375785f5ad47ad30e34d2bfdc?page=1
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┏◆≪有事に備える台湾≫
┃2. 衛星ネットインフラが国を救う?
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一方、台湾も着々と”もしも”のための準備をしています。

 

わかりやすい例では、今年8月に2023年の防衛費が過去最高の約2兆6500億円と閣議決定がされました。

また、新しく発足したデジタル発展省のオードリータン氏が、もしもの災害時などに備えてバックアップとなる衛星通信ネットワークを構築する計画も立てていると10/6のワシントン・ポスト紙で発言しています。

 

こちらは、すでに実際に台湾国内の衛星通信業者に、衛星の商業利用を申請受付するという発表もありました。

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▼参考: 低軌道衛星の商業利用、来月から申請受け付け 中国系企業は対象外/台湾

https://japan.focustaiwan.tw/politics/202210260003
▼参考:ウクライナ戦争で見えた「スターリンク」の凄さとリスク

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/28251?page=3

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ちなみに、その「衛星通信ネットワーク」は、もしかしたらウクライナ戦争で大活躍した、SpaceX社の「スターリンク」のことか?と思いました。

 

しかし、同社のCEOイーロン・マスク氏はフィナンシャル・タイムズ紙(10/7)に「中国政府が中国内で「スターリンク」を販売しないように確約を求めきた」と発言しています。

 

この「中国内」というのは、中国政府にとっては当然「台湾」も中国内ですので、関係悪化を避けるため表立ってSpaceX社が台湾に協力することはないような気がします。

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▼参考:ウクライナ戦争で見えた「スターリンク」の凄さとリスク

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/28251?page=4
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IT技術・業界に精通したオードリータン氏のことなので、おそらく別の衛星通信業者とプロジェクトを進めているのでしょうか?

 

個人的にオードリータン氏のデジタル発展省に非常に期待しているのですが、

その証拠に10/24、台湾にウクライナからルディク議員が訪問しました。

 

訪問の目的としてルディク議員は、台湾の先進的で安全なインターネットのシステムが整備されていると言及し、台湾の業界の代表とデジタル転換について交流する方針と発言しています。

 

これはイーロン・マスク氏が発言した、現在ウクライナへ無償提供している衛星通信サービスの停止示唆(のちに撤回)を受けてのことなのでしょうか?

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▼参考:訪台のウクライナ議員、台湾の支持に謝意 デジタル転換で交流へ

https://japan.focustaiwan.tw/politics/202210250005
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さて、いかがでしたでしょうか?

 

いずれにせよ、今、世界各国の動向は凄まじい勢いで変化しています。

それに乗り遅れないように各国は、先手先手の策を打っているような気がします。

 

それに比べ、日本のスピード感のないのんびりした政治を見ていると、

不安になるのは私だけでしょうか?

 

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