毎度、お世話になっております。
今回も忙しくする日本人の皆様へ、台湾・日本に関連したニュースや、海外引越にかかわる情報をご紹介いたします。
よろしければ、ご一読していただけましたら幸いでございます。
さて、台湾が誇る世界最大級の半導体メーカーTSMCが、相次いで海外で生産拠点の拡充を進めています。
日本(熊本)やアメリカ(アリゾナ)は現在建設中ですが、
TSMCは今年8月に、ドイツ(ドレスデン)にも工場を建設することを決めたそうです。
今や原油を超える「世界最重要資源」ともいわれる半導体ですが、今回は台湾を取り巻く半導体に関するニュースを深堀してみました。
-----------------------------
TSMCの海外進出は政治的理由?
-----------------------------
台湾当局はこれまで、半導体は台湾での生産を促してきたが、安定確保を目指す日・米・欧の政府や企業の意向もあり、海外進出を容認する方針に転じました。
TSMCの創業者であるモリス・チャン氏も、海外に半導体生産工場を作ることに反対していました。
2022年4月の時点では「米での半導体生産は無益」とチャン氏は発言しており、
2022年12月の米アリゾナ工場の祝賀式典では「自由貿易は死んだ」とも発言しております。
しかしながら、現在では会社としての方針を変えた(もしくは変えられた?)のか、次々に新しい工場を海外に作ろうとしています。
台湾はいま民進党政権ですし、アメリカ頼みで台湾の政権を運営しています。
地政学的リスクも抱えており、そんな台湾に全半導体製造の約60%が集中しているのは、半導体を必要とする他国からしたらリスクでしかありません。
なので、TSMCに民間企業としての意思決定を超越した力が働いていたとしても不思議ではありません。
================================
「自由貿易は死んだ!」と嘆いた台湾TSMC創始者・張忠謀と習近平の仲が示唆する世界の趨勢
参考: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/933f4aab3a3a8f307b894cc2d3633a435ae95fde
================================
一方、台湾の半導体製造拠点の分散の影響が、日本にも表れています。
オランダの半導体製造装置メーカーASMLが、2024年後半をめどに北海道に技術支援拠点を開設すると報じられました。
また、米アプライドマテリアルズなど有力半導体製造装置メーカーも、日本での事業運営体制を強化するそうです。
設備投資の負担が大きい半導体工場の建設には、日本政府の支援強化も必要不可欠で、数千億円規模の支援が次々と発表されています。
■熊本県に進出したTSMCに約4760億円の支援。
■トヨタやソニーなど国内大手8社が出資するラピダスが、北海道千歳市に工場を建設予定。日本政府はすでにラピダスに約3300億円の支援を行っているが、追加支援の可能性も高い。
■三重県でキオクシアと米ウエスタンデジタルが進める設備投資には約929億円を助成。
■横浜市にサムスン電子が開設する研究施設にも助成が行われる予定。
■広島県で米メモリ半導体大手マイクロン・テクノロジーが行う設備投資には、最大1920億円の補助を行う予定
================================
半導体工場が建設ラッシュ!日本経済の復活へ千載一遇のチャンスをつかめ
参考: https://diamond.jp/articles/-/330305
================================
相次ぐ建設ラッシュは、日本の半導体産業の新生を推し進める最大・最後のチャンスとも言われていますので、何とか上手くいってほしいですね。
いかがでしたでしょうか?
それでは本日はここまで