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台湾と日本のワサビの違い2024.05.03

毎度、お世話になっております。
 

今回も忙しくする日本人の皆様へ、台湾・日本に関連したニュースや、海外引越にかかわる情報をご紹介いたします。
よろしければ、ご一読していただけましたら幸いでございます。
 

日本人の方なら、ほとんどの方にとって好きな食べ物に挙げられるのが「お寿司」
台湾でも回転すしが至る所に散見されますので、台湾人も好きな方が多いのだと思います。
 

台湾でお寿司を食べたことがある方ならわかると思うのですが、
台湾のお寿司屋さんで提供されるワサビと、日本でのワサビは明らかに異なります。
 

そこで今回のメルマガでは、台湾と日本のワサビの違いに関して深堀して皆様にお伝えしたいと思います。
 
 

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台湾と日本のワサビの違い

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日本でなじみがあるのは「本わさび」ですが、台湾でよく見かけるワサビは、

多くが西洋わさび(ホースラディッシュ)を使用しています。

 

西洋わさびの根茎部は白っぽい色をしており、わさび特有の風味は控えめで、大根のような香りがあるそうです。

 

日本の市販されているワサビと、台湾のワサビの成分を比較すると下記の通り。

 

■「本生本わさび」(S&B)

原材料名:本わさび(国産)、本わさび加工品、コーン油、食塩/ソルビット、加工デンプン、トレハロース、セルロース、酸味料、香料、増粘剤(キサンタン)

 

■「おろし生わさび」(ハウス食品)

原材料名:西洋わさび(中国)、砂糖、食塩、でんぷん、植物油脂、本わさび(印尼)、本わさび加工品/ソルビトール、ミョウバン、香辛料抽出物、安定剤(キサンタンガム)、酒精、香料

 

■「特辣山葵醬條」(松井)

成分:西洋山葵粉、乳糖、蒸餾水、D-山梨醇(品質改良劑)、小麥纖維、大豆沙拉油、芥末香料、脂肪酸蔗糖酯、甘草粉、偏磷酸鈉、磷酸二氫鈉(無水)、玉米糖膠、食用黃色四號、食用藍色一號

 

■「山葵粉」(山一山)

成份:西洋山葵、芥末、法定食用色素(藍色1號、黃色4號)、甜味劑(蔗糖素)

 

 

比べてみると、台湾のワサビは緑色にするための着色料が入っているのが分かります。

またハウス食品さんのワサビも西洋ワサビと本わさびが使用されていますが、こちらには着色料が入っていませんでしたね。

 

何より違いが判るのが「見た目」だと思います。

台湾のワサビは非常に人工物っぽい感じがするのに対し、日本のワサビは擦り下ろしたワサビにちゃんと似せているような気がします。

 

やはり見た目で印象も変われば、食べた時に感じる味や食感も変わるのだと思います。

でも日本のワサビも意外と色々含まれていましたね(笑) 勉強になりました。

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ホースラディッシュって何?特徴や使い方をご紹介!

参考:https://www.kurashiru.com/articles/6ac9794e-6c05-4f38-8298-bd7d6aea0079
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台湾産わさび存続のピンチ?

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実は台湾でも日本のわさびを栽培している所があります。
台湾のワサビ栽培の歴史は古く、1914(大正3年)に宮城県から台湾嘉義県の阿里山にワサビが持ち込まれて広まったとされています。
 

しかし、阿里山の大部分を占める「国有林」でのワサビ栽培(標高2300m付近)がされていたことで批判が高まりました。
台湾当局は1990年代後半、山林の荒廃を招いたとして栽培を違法と断定し土地の回収を始めたのです。
 

加えて2009年夏、台湾南部を中心に大規模な洪水・土砂災害被害が発生したことを受け、治山事業を強化しました。
事態を重く見た台湾当局は、2016年末までに違法栽培地を全廃させる計画を策定したのです。
 

「国有林」外でのワサビ栽培はごくわずかで、計画が完了すれば阿里山のワサビ栽培は壊滅することを意味します。
 

「別の場所で栽培すれば良いのでは?」と思う方がいるかと思います。

台湾政府も「国有林」外の標高1500m付近での移転を進めましたが、霧や日差しの条件が異なり以前の様には栽培が難しかったようです。

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台湾産ワサビ存続ピンチ 林野当局、「治山」で先住民栽培地に退去要求(2016/12/4)

参考:https://www.sankei.com/article/20161204-JKYCDV7OCFP2ZAPZ2CLDKIS5T4/
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ところが去る5/2に阿里山の中低標高(1000~1200m)地帯でワサビ栽培に成功したとの記事を目にしました。

 

県政府が農家と協力し、3年間にわたるワサビ栽培復活に関するプロジェクトを推進。

2千万台湾元(約9700万円)を投じて温室農場を設置し交配を行い、栽培に成功したそうです。

台湾でも日本のようなワサビが当たり前になる日も近いかもしれません。

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台湾の景勝地、阿里山の中低標高地帯でワサビ栽培に成功 日本の品種を交配

参考:https://japan.focustaiwan.tw/economy/202405020002
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