毎度、お世話になっております。
今回も忙しくする日本人の皆様へ、台湾・日本に関連したニュースや、海外引越にかかわる情報をご紹介いたします。
よろしければ、ご一読していただけましたら幸いでございます。
さて今、台湾で少し話題になっている日本の書籍を知っていますか?
日本では2016年に刊行され、台湾では22年に「老公怎麼還不去死」のタイトルで繁体字中国語版が出版されました。
日本語の原題は、少々刺激的ですが「夫に死んでほしい妻たち」というもの。
同書は2023年12月には、すでに一部の台湾の公立図書館で人気書籍に名を連ねていました。
しかし、今年5月初旬にFacebookで「台南市立図書館の17館合計で191人の予約が入っている」といった投稿で同書が紹介されたのをきっかけに、各メディアで相次いで紹介され、さらに注目度が急上昇したようです。
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「夫に死んでほしい妻たち」、台湾で話題に 6市の図書館で予約計2千件超
参考:https://japan.focustaiwan.tw/culture/202405130003
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そこで今回のメルマガでは「台湾と日本の夫婦関係」に関して深堀して皆様にお伝えしたいと思います。
よろしければ、ご一読していただけましたら幸いでございます。
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夫は妻の気持ちが分からない?
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日本と台湾の社会環境は似ている部分がたくさんあります。以下にあるのは日本でも良く耳にする社会問題だと思います
・住宅価格・物価の高騰、かつ実質賃金の低成長
・女性の社会進出の増加(日本は共働き率が約6割、台湾は7割ほど)
・公的保育サービスの不足
・出生率が低い(台湾は日本の1.38より低い1.07)
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「世界最低の出生率」台湾子育て世代の悲痛実態
参考:https://toyokeizai.net/articles/-/425200
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また、ベネッセ次世代育成研究所が日本人夫婦300組に聞いた調査があります。
それによると、「配偶者といると、本当に愛していると実感する」割合が、妊娠期では夫婦ともに74.3%で並んでいるのですが、2歳時期では夫の51.7%に対して、妻は34%にまで落ちこむそうです。
また「生まれ変わっても今の夫/妻と結婚したいか?」というアンケートもよく目にします。
今回の本の著者・小林美希によると「どのアンケート結果を見ても夫が「はい」と答えることが多い反面、妻は「いいえ」と答えることの方が多い」そうです。
台湾では上記のようなアンケートは確認できていません。
しかし、台湾と日本で社会環境の類似点を加味すると、こういった背景が「夫に死んでほしい妻たち」の台湾での人気に繋がっているのかなと思います。
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「夫に死んでほしい妻たち」が急増中離婚より未亡人がお得だわ、と妻・それに気づかない夫
参考:https://forzastyle.com/articles/-/49416/
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今回はご家庭をもつ男性の方々には恐ろしい内容になったかもしれませんね。
ただ私は、この本を読む人が皆さんタイトルにあるような感情を持っているとは思えません。
(多少の旦那様への不満などはあると思いますが)
想像ですが、台湾で人気になった理由も「私の旦那はこの本の男性ほど酷くないわ」と確認作業をしているのではないでしょうか?